本気にならない人

 測量士補の試験を受けた。1月足らずの準備期間、しかもほとんど時間をかけられなかった、いや勉強しなかった。そんなことで上手くいくはずがない。しかし、悔しいという気持ちもあまり湧いてこない。帰る家があるからだろう。
 転職するつもりで資格をとろうと思いつき、気がつけばはや10数年、ここまできたら、どう計算しても転職するより、今の職場に留まっていたほうが生涯獲得賞金は多い。もともと別の資格を目指していた。しかし、いっこうに行動に移せないので、真剣に向き合っている方々には本当に失礼な話だが、今回は少し勉強すればなんとかなると思っていた。やはり甘い考えだった。
 それでも一歩踏み出した充実感がある。受かってないのにね。いつも考えてるだけで実行に移せない私にしたら、これでも僅かながらの進歩だと思う。
 この程度で自分を誉めるか、こんな奴より真面目に頑張っている人達が活躍してほしい。いつものごとく酒を飲みながら、そう自分に言い聞かせている。